再新訂、再増補が待たれる。
タイトル通り２００６年時点での全国文学碑が総覧できる。
都道府県、市町村順に文学者（作者ないしタイトル等）名、碑の種類（歌碑、句碑、詩碑、詞碑、漢詩碑、民謡碑、歌謡碑、童謡碑、唱歌碑、寮歌碑、記念碑、童話碑、文学碑等（なお、編者らは文芸碑、文化碑を提唱））の別、建立場所、建立時期（主に何年何月）、碑文内容が記されている。
口絵八ページ分にほんの一部（６０基）の碑現物カラー写真が掲載されているものの、全国の全文学碑は８万基と見られており、そのうち掲載できたのは四分の一強ということである。ただし、初版より掲載分については「その一つひとつを現地に確かめるとともに、資料に忠実に当り、地域別に主要なものを網羅して掲げ」た、とあるだけあってどこに当たっても精確である。
また作者別碑数ベスト３２も掲載されている。
第一位 松尾芭蕉
第二位 種田山頭火
第三位 小林一茶
第四位 正岡子規
第五位 高浜虚子
第六位 若山牧水
第七位 大伴家持
第八位 昭和天皇
第九位 野口雨情
第十位 山口誓子
等々である。
九十年代後半からゼロ年代前半に新たに建立された碑は２万基と推定されており、ブーム化急増しているという。
ゼロ年代後半から十年代前半の新規分は最早整理がつかないかもしれない。
個人宅の私的所有で貴重なものが見逃されているというような場合もあろう。
なお、芭蕉関連の石碑については『石に刻まれた芭蕉』（智書房）が碑現物全てのカラー写真を掲載しており便利である。
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