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日本の食糧経済 (NHKブックス 545) 単行本 – 1988/2/1
唯是 康彦
(著)
- 本の長さ222ページ
- 言語日本語
- 出版社NHK出版
- 発売日1988/2/1
- ISBN-104140015454
- ISBN-13978-4140015452
登録情報
- 出版社 : NHK出版 (1988/2/1)
- 発売日 : 1988/2/1
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 222ページ
- ISBN-10 : 4140015454
- ISBN-13 : 978-4140015452
- Amazon 売れ筋ランキング: - 2,025,665位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 172,588位ビジネス・経済 (本)
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上位レビュー、対象国: 日本
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2008年5月11日に日本でレビュー済み
1988年刊行なので、カバーしている時代が古くなったが、本書はそういうことで価値を逸しない凄さがある。まず、本書を読むことで、戦中戦後の農政にどのような問題があったか、それが日本の食糧問題に深く根ざしていることを明確に示している。しかし、そういう論争的な点には論点は全く無く、日本(人)にとって「食生活」とはなにか、ということを栄養学的な、また、歴史的な視点も含めながら説明する。米、水田の先進性の説明も鮮やかながら、良くある「日本回帰」の低俗なイデオロギー(それを批判する「哲学的な」議論も含む)とは無縁。「おいしさ」の大切さを忘れないところが学者馬鹿ではないが、かといって、「美食」を語る者が堕す「分かっているのは俺だ」というファシスト的、独善性などともおよそ縁が無い。著者は計量経済学の専門で、シカゴ大学でシュルツとフリードマンに学んでいるが、本書では、合理的選択で農業をなで斬りにするのではなく、むしろ、栄養と生活から食を考えるという最もスタンダードで正攻法なスタンスから、議論を展開するのだ。現代社会で経済のシステムの中で考えない食料の安定供給は机上の空論だが、しかし、食料が有する特有の問題性をきちんと説明している。水田に立ったことも無いくせに、経済合理性で偉そうなことをテレビで吹聴しているエコノミストや評論家が亡国の徒に思えてくる。著者は或る時期、「日本食の見直し」「農業の自立化(食料の安全保障)」「食糧自給・安定供給」「自由化(牛肉オレンジ)」などでかなりマスコミにも登場したが、真意が理解されていたとはいえない。これらは皮相に考えると矛盾ではないかと思われるからだ。たとえば、食糧自給と自由化は相反するようだが、それは、「食糧の安定供給」ということで調和するからだ。つまり、本書は上記4概念がまったく整合性が取れた主張であることを示している。今では理解は遥かに楽だが、当時は多くの先入観が理解を困難にしたし、今も本書の意図が浸透していない面もある。本書は、環境問題、バイオテクノロジーにも議論が進み、将来への提言もしっかりある。今再読し、為政者はもう一度日本の農業のあり方を考え直して欲しい。本書は、栄養学、歴史、計量経済学、農政、技術論、哲学(サルトル!)など広汎に議論が及ぶ、まさに食料に関するエンサイクロペディアでもある。