出版社内容情報
フランスは、欧州通貨統合に当初より積極的に関わった。その結果、かれらはEUから財政緊縮を強く求められ、それによって、失業を中心とする社会問題の出現を余儀なくされた。本書は、フランスが通貨統合の進展に合わせて経済政策を転換する羽目に陥り、それによって経済・金融構造を大きく変容させたプロセスを、当局の一次資料に基づきながら明らかにする一方、そうした変化が、現代EUの財政規律の下で生じる加盟国の社会危機の源流となったことを検証する。
内容説明
フランスは、欧州通貨統合に当初より積極的に関わった。その結果、かれらはEUから財政緊縮を強く求められ、それによって、失業を中心とする社会問題の出現を余儀なくされた。本書は、フランスが通貨統合の進展に合わせて経済政策を転換する羽目に陥り、それによって経済・金融構造を大きく変容させたプロセスを、当局の一次資料に基づきながら明らかにする一方、そうした変化が、現代EUの財政規律の下で生じる加盟国の社会危機の源流となったことを検証する。
目次
フランス金融改革の背景
第1部 欧州通貨制度とフラン危機(欧州通貨制度成立後のフランスの国際収支構造;1981年以降のフランの連続的切下げをめぐる諸問題;フランスの金融システムと金融政策の変容)
第2部 フランスの金融自由化と金融危機(フランスの金融自由化と金融システムの改変;フランスの金融自由化による金融政策の転換;フランスにおける市場金融の発展と金融危機)
フランス金融改革の帰結
著者等紹介
尾上修悟[オノエシュウゴ]
1949年生まれ。現在、西南学院大学経済学部教授。京都大学博士(経済学)。日本EU学会理事。2000年と2004年にパリ・シアンスポリティークにて客員研究員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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