平凡社新書
カラー版 音楽で楽しむ名画―フェルメールからシャガールまで

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  • サイズ 新書判/ページ数 214p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784582858303
  • NDC分類 723.05
  • Cコード C0271

出版社内容情報

フェルメール、ゴッホ……。彼らはみな「音楽」を描いていた。かつてない視点で捉える音楽と絵画の幸せな関係。図版多数収録。

はじめに…………3

第一章 絵画に描かれた音楽
フェルメール、「愛」を奏でる絵画たち
シューベルト、青春の思い出
不倫の恋を浄化したばら色の聖母
アングルのヴァイオリン
永遠の「楽人」、オルフェウス

第二章 肖像画の光と闇
モーツァルトの「家族の肖像」
「演出」されたある生涯──マリー・ド・メディシス、ルーベンス、モンテヴェルディ
「不滅の恋人」が演出したベートーヴェンの肖像
ショパンとサンド、引き裂かれた肖像
芸術の国ロシアを担って──ムソルグスキーとレーピン
ルノワールを戸惑わせたワーグナーの「笑い」
アウトローたちが遺した「ピアノを弾く女性」──ゴッホとロートレック

第三章 はみ出し者たちの饗宴
異形者たちの都──ナポリ、カラヴァッジョ、カストラート
宮廷道化に託された人間の姿──ベラスケスと《リゴレット》
娼婦たちの世紀──《椿姫》とパリの劇場
「お針子」たちの夢──《ラ・ボエーム》とルノワール

第四章 運命の女
「ルネッサンスの女王」のジレンマ──イザベッラ・デステとダ・ヴィンチ
「宿命の女」がもたらしたもの──芸術家たちを熱狂させたサロメ
「サロンの女王」の宿命の恋──マリー・ダグー伯爵夫人とリスト
ミューズに出会った二人のグスタフ──クリムトとマーラー
「約束」された傑作──ココシュカとアルマ・マーラー
それぞれの「狂乱」──オフィーリアとマクベス夫人
友情を引き裂いた「あの女性」──カンディンスキーとシェーンベルク

第五章 アートで読み解く近代ヨーロッパ
マリア・テレジアの憂鬱
音楽を愛した「文人王」の変貌──フリードリヒ大王
まぼろしの皇位──マクシミリアンとマネ
一八五九年の「神話」──アイエツとヴェルディ
「黒船」の音楽の目撃者たち

第六章 印象派とジャポニスム
印象派のめざめ
「日本」への憧憬──ジャポニスムと日本オペラ
「千年にひとり」の日本人が遺したもの──北斎とセザンヌ
ヨーロッパを魅了した江戸名所──広重と《蝶々夫人》

第七章 世紀末から20世紀へ
世紀末を先駆けた華麗なる総合芸術──マカルトとワーグナー
「ミュシャ」から「ムハ」へ
コスモポリタン的「国民画家」の悲劇──ガッレン=カッレラとマーラー
天才たちの総合芸術──ムンク、イプセン、グリーグ
抽象絵画が音楽にめぐりあうと──モンドリアンとニューヨーク
絵筆とお米と音楽と──パウル・クレー
マヨルカの響き──ショパンとミロ
隠された共作者──シャガールの天井画

あとがき
参考文献抄


加藤 浩子[カトウ ヒロコ]
著・文・その他

内容説明

絵画と音楽、この二つの芸術はつねに並走してきた。あるときには楽器演奏者や作曲家が絵に描かれ、またあるときには双方が共通するテーマを取り上げてきた。ある芸術家は音楽家になろうか迷った末に画家となり、ときには画家と音楽家が「宿命の女」をめぐって争った。気鋭の音楽評論家が読み解く、名画と音楽の間の秘められた関係。

目次

第1章 絵画に描かれた音楽
第2章 肖像画の光と闇
第3章 はみ出し者たちの饗宴
第4章 運命の女
第5章 アートで読み解く近代ヨーロッパ
第6章 印象派とジャポニスム
第7章 世紀末から二〇世紀へ

著者等紹介

加藤浩子[カトウヒロコ]
東京生まれ。慶應義塾大学文学部卒業、同大学大学院修了(音楽史専攻)。大学院在学中、オーストリア政府給費留学生としてインスブルック大学に留学。大学講師、音楽物書き(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

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Aster

35
まぁ勉強にはなった。音楽に関しては聴かなきゃ分からないけども…2021/04/10

リキヨシオ

16
絵画と音楽の関わり合いには長い歴史がありその関係性はとても深い!「ルネッサンス」「バロック」「印象派」「ジャポニズム」…多くの名画には多彩な音楽も描かれている。今まで絵画を音楽という視点で観賞した事がなかったのでもっとクラシックに関心を持っていきたい。2017/05/22

なつき

8
音楽と絵画の相関関係。図版はカラーだし、文章も冗長すぎず読みやすい。図版が小さいのは新書だから仕方ないが、A5版くらいで出版しても良い内容です。現代でも、画家と音楽家が出会うサロンを開くパトロンのような存在はいるのだろうか。なんとなく両者が乖離しているような気がする。2016/12/22

どら猫さとっち

7
音楽と美術。同じ芸術が合わさった瞬間、ひとつの物語が生まれる。オペラの一場面やその背景、作曲者の生涯や、知られざるエピソード。クラシックファン、絵画ファンも楽しめる、カラー版という充実した内容が嬉しい。2016/11/27

AKO

5
音楽からの切り口で読みやすいかと思って手にとったが、私にとってはまだまだ難しい。読む→絵を見る→戻って読む→再度同じ絵を見る、という繰り返しとなった。音楽と美術は色々なところでつながっている。そして音楽も美術も、社会背景や出会った人、経験が大きく表れてくるのだと思った。やっぱり、音楽やる上で、美術の知識はもちろん、幅広い教養があるに越したことはない。もっと身につけたい。2017/02/05

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