内容説明
近年、生物科学は、遺伝子科学、ポストゲノム研究、そして他の自然科学分野の新しい成果を取り込むことで大きく変容した結果、生物の理解をめざす基礎科学にとどまらず、産業分野、医療分野で革命をもたらしつつある。本書は、生物科学を理解するうえで必要な基礎知識から最先端の話題までを概説した教科書である。まず細胞や組織の構造、物質代謝、遺伝情報などの基本を修得し、続いて内分泌系、神経系、胚発生など生物個体の制御系を学ぶ。その後、生物進化や生態系、そして産業応用、環境保全、生物倫理についての最新の話題にふれる。生物学の各分野の第一線で活躍している研究者らが長年の講義等での経験をもとに、わかりやすく解説した一冊である。
目次
生物科学とは
生物の構造
生命を維持する代謝
生物の遺伝情報の維持とその働き
動物の生命維持にかかわる各種器官
動物の体内環境の維持
神経系と行動科学
動物の発生
植物の形態と機能
進化と多様性
生態系
生物科学の産業応用
環境保全と生物科学
生命倫理と生物科学
著者等紹介
弥益恭[ヤマスキョウ]
1987年東京大学大学院理学系研究科博士課程修了。埼玉大学大学院理工学研究科教授、理学博士
中尾啓子[ナカオケイコ]
1991年東京大学大学院理学系研究科博士課程修了。埼玉医科大学医学部専任講師、理学博士
野口航[ノグチコウ]
1998年筑波大学生物科学研究科博士課程修了。東京薬科大学生命科学部教授、博士(理学)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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