ダルマガエル―生態を知って農業で守る

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ダルマガエル―生態を知って農業で守る

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  • サイズ A5判/ページ数 207p/高さ 21cm
  • 商品コード 9784540221088
  • NDC分類 487.85
  • Cコード C0045

出版社内容情報

水田周辺に生息する野生生物が減少してきたなか、近年、ダルマガエル類(ナゴヤダルマガエルとトウキョウダルマガエル)もその減少が著しい。
ナゴヤダルマガエルは環境省のレッドデータブック公表当初から希少種として掲載され、現在は絶滅危惧IB類に選定されている。
それまで普通種として関東から東北の太平洋側に分布していたトウキョウダルマガエルも2006年になり準絶滅危惧として同省レッドリストに掲載された。
ダルマガエル類は、その種自体が希少であるだけでなく、 水田や畦畔に生息する昆虫類などを食べる捕食者として、また高次の捕食者の餌資源として、水田水域の生態系において重要な位置づけにある。
さらに、ダルマガエル類はその一生を水田周辺で過ごすことがわかっており、その保全のために水田の環境(田植え時期や水管理、中干しの有無や強度など)や構造(土地改良事業の実施のあり方など)を本種が生息できる環境にしていく必要がある。
本書は、近年著しく進んできたダルマガエル類の生態や工学的な保全手法についての研究成果をわかりやすく紹介する。
あわせて、現在取り組まれている技術的(工学、農法など)、組織的(住民活動、行政の取り組み)な保全対策の例を紹介する。【「まえがき」より要約】

著者
●編著者
守山拓弥(もりやま・たくみ)
宇都宮大学農学部 准教授。博士(農学)。1975年生まれ。東京農工大学大学院博士課程修了。専門は農村生態工学。
中田和義 (なかた・かずよし)
岡山大学学術研究院環境生命科学学域 教授 。博士(水産科学)。1975年生まれ。北海道大学大学院水産科学研究科博士後期課程修了。専門は保全生態学、応用生態工学。
渡部恵司 (わたべ・けいじ)
国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構 主任研究員。博士(農学)。1981年生まれ。東京農工大学大学院博士課程修了。専門は農村生態工学。

●執筆者(執筆順)
守山拓弥(宇都宮大学)松井正文(京都大学名誉教授=特別寄稿)野田康太朗( NTCコンサルタンツ株式会社)茂木万理菜(栃木県農政部)中島直久 (帯広畜産大学)中田和義(岡山大学)多田正和(元・岡山大学)伊藤邦夫(元・川崎医科大学附属高等学校)中嶋諒(岡山大学)渡部恵司(国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構)齊藤光男(株式会社ウエスコ)水谷正一(宇都宮大学名誉教授)内藤順一(広島県野生生物保護推進員)貸谷康宏(株式会社ウエスコ)井上龍一(奈良教育大学附属小学校)

目次
カラー口絵
はじめに
第1章 なぜ、いまダルマガエル類なのか
1-1 絶滅の危機に瀕する田んぼの生きもの
2-2 農とダルマガエル類
2-3 ダルマガエル類の保全に向けて
コラム 江戸期の水田地帯でダルマガエル類はどう分布していたのか

第2章 日本のダルマガエル類:分類と分布
2-1 ダルマガエル類:生物学と現状
2-2 ダルマガエル類にとっての水田地域の重要性
2-3 ダルマガエル類の減少要因
コラム 国外でみられるトノサマガエル属の系統・分類および分布

第3章 トウキョウダルマガエルの生態
3-1 トウキョウダルマガエルに着目した理由
3-2 ピットタグによる探知方法の開発
3-3 トウキョウダルマガエルの越冬-畑地の場合
3-4 トウキョウダルマガエルの越冬-水田の場合
3-5 トウキョウダルマガエルの越冬-複数地区での比較
3-6 トウキョウダルマガエルの這い出し行動-越冬からの目覚め
3-7 這い出し行動を決定する要因とは?
3-8 水田の中干しによる繁殖への影響
3-9 トウキョウダルマガエルの移動
3-10 景観レベルでみた営農方法と生息密度の関係
3-11 生活史と農法の関係

第4章 ナゴヤダルマガエルの生態
4-1 ナゴヤダルマガエルとは
4-2 越冬環境
4-3 生息地の減少状況について-岡山県の例
コラム 西日本豪雨と岡山県倉敷市真備町に生息するナゴヤダルマガエル

第5章 ダルマガエル類を保全するには
5-1 工学的な対策
5-2 営農管理による保全
5-3 保全の取り組み-上野長一さんの稲作とトウキョウダルマガエル
5-4 保全の取り組み-域外保全の事例としての広島県の例
5-5 保全の取り組み-おかやま大野ダルマガエル保全プロジェクト
5-6 保全の取り組み-奈良県特定希少野生動植物種としてナゴヤダルマガエルを守る
あとがき
引用文献

内容説明

近年減少著しいダルマガエル類は、水田水域の生態系において重要な位置にある。また、一生を水田周辺で過ごすため、田植え時期や中干しの方法など営農上の工夫や水田生態工学上の工夫により、保全できる余地が大きい。ピットタグを使った行動調査をはじめ、最新の研究成果から保全のための工夫を具体的に提案。各地の地域活動や行政などによる保全の取り組みも紹介する。

目次

第1章 なぜ、いまダルマガエル類なのか(絶滅の危機に瀕する田んぼの生きもの;農とダルマガエル類 ほか)
第2章 日本のダルマガエル類:分類と分布(ダルマガエル類:生物学と現状;ダルマガエル類にとっての水田地域の重要性 ほか)
第3章 トウキョウダルマガエルの生態(トウキョウダルマガエルに着目した理由;ピットタグによる探知方法の開発 ほか)
第4章 ナゴヤダルマガエルの生態(ナゴヤダルマガエルとは?;越冬環境 ほか)
第5章 ダルマガエル類を保全するには(工学的な対策;営農管理による保全 ほか)

著者等紹介

守山拓弥[モリヤマタクミ]
宇都宮大学農学部准教授。博士(農学)。東京農工大学大学院博士課程修了。専門は農村生体工学

中田和義[ナカタカズヨシ]
岡山大学学術研究院環境生命学学域教授。博士(水産化学)。北海道大学大学院水産化学研究科博士後期課程修了。専門は保全生態学、応用生体工学

渡部恵司[ワタベケイジ]
国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構主任研究員。博士(農学)。東京農工大学大学院博士課程修了。専門は農村生体工学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。