ちくま文庫<br> ブルースだってただの唄―黒人女性の仕事と生活

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ちくま文庫
ブルースだってただの唄―黒人女性の仕事と生活

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  • サイズ 文庫判/ページ数 320p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784480437037
  • NDC分類 367.253
  • Cコード C0195

出版社内容情報

アメリカで黒人女性はどのように差別と闘い、生きてきたか。名翻訳者が女性達のもとへ出かけ、耳をすまして聞く。新たに1篇を増補。解説 斎藤真理子

内容説明

1980年代、アメリカに暮らす著者は、黒人女性の聞き書きをしていた。出かけて行って話を聞くのは、刑務所の臨床心理医やテレビ局オーナーなどの働く女たち、街に開かれた刑務所の女たち、アトランタで暮らす104歳の女性…。彼女たちは、黒人や女性に対する差別、困難に遭いながら、仕事をし、考え、話し合い、笑い、生き延びてきた。著者はその話に耳を澄まし、彼女たちの思いを書きとめた。白眉の聞き書きに1篇を増補。

目次

第1章 たたかいなんて、始まってもいない(おれたちはまっ裸よ。それなのに、そのことに気づいてもいないんだ;大声でいうんだ、おまえは黒い、そして誇り高いと;離婚したことが、あたしを支えてきたのよね;わたしはもし自分が五倍くらい黒くなれるなら、どんなことだってすると思ったものだった;じつをいえば、白人がそれほどたいした人たちだと思ったことはなかったのね)
討論 たたかいは終わっただなんて。まだ始まってもいないのに!
第2章 あんた、ブルースなんていったって、ただの唄じゃないか―刑務所から外を見る(刑務所の仕事―臨床心理医としてのジュリエット;女たちの家―刑務所をたずねる;あたしはあたしの主になりたいんだから!―ブレンダの物語;牢獄は出たけれど、わたしの中の牢獄をまだ追い出すことができない―ウィルマの物語)
エピローグ そして、わたしを谷へ行かしめよ―ある黒人女性の百年の生
特別収録 十三のとき、帽子だけ持って家を出たMの話

著者等紹介

藤本和子[フジモトカズコ]
1939年生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業。1967年渡米、ニューヨークの日本領事館に勤務した後、イェール大学のドラマ・スクールで学ぶ。その後、リチャード・ブローティガンの作品をはじめ、多くの翻訳を手がける(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

どんぐり

95
藤本和子の『塩を食う女たち』に次ぐ黒人女性への聞き書き2冊目(初出1986年)。アメリカで黒人女性がどのように差別と闘い生きてきたかを、ウィスコンシン州の刑務所で働く臨床心理医、保護監察官、有線テレビ局の経営者、仮釈放中の黒人女性から話を聞き、まとめたもの。人種、生い立ち、家族のこと、教育のこと、仕事のこと、黒人であることなど話は多岐にわたる。特に面白かったのは、語り聞く関係性のなかで差し出された「牢獄は出たけれど、わたしの中の牢獄をまだ追い出すことができない」という殺人を犯した黒人女性ウィルマの物語。→2021/09/10

yumiha

49
アメリカの音楽史をたどりつつブルースの評価をした本か?という私の予想は大外れ💦💦💦黒人女性からの聞き書きをまとめた本だった💦その黒人女性の一人ジュリエット・マーチンが言う。「かわいそうなあたし、みじめなあたし。いつまでそう歌っていたら気がすむ?(略)ちがう唄うたってよみがえる」。つまり物悲しいブルースに浸るだけではなく、ちゃんと現実を見つめて前に進みたいというタイトルだった💦「一滴でも黒人の血が混ざっている者は黒人と呼ぶ」「教育はわれわれを中和してしまう」など、彼女たちの言葉は力強い。2021/07/23

ネギっ子gen

35
以前から再読・登録したかったのに、例の如く放置されていた本の一書(蔵書は単行本です)。それが朝日新聞オピニオン欄で、あの高橋の源ちゃんが<34年ぶりの文庫化だ。この時代に間に合った。良かった>と書いているのを読み、本棚から持って来たもの。だが、源ちゃんが紹介したのは文庫本。解説が、あの『82年生まれ』の翻訳者・斎藤真理子氏、と。あー、文庫も読みたい! 帯に、<教育を受け/暮らしが上向きになり/社会的地位も安定して/わたしたちの苦難が始まる/なぜなら/黒人らしさをすてたら/いのちがあぶない/のだから>と。⇒2021/03/21

Y2K☮

31
ブローティガンの世界観を引き立てる名訳で知られる著者による黒人女性からの聞き書き集。以前読んだ本で彼女たちは人種と性別で二重に不当な扱いを受けていると学んだ。だがまさか同じ黒人女性の中でも。白人と文化的に同化することで問題を個人的に解決してしまう層への批判も忘れ難い。受け継がれてきた各々の国柄を尊重しないグローバリズムは排他的ナショナリズムと同程度に危険な代物。必要なのはグローバルではなくインターナショナル。克服すべきは人種差別に留まらない。まさに「たたかいなんて、始まってもいない」。読書で希望を育もう。2022/08/05

ベル@bell-zou

28
黒人女性のインタビューというだけでどんな辛い目にあってきたんだろう気の毒にと無意識に哀れんだことが恥ずかしくなった。彼女たちはたくましく誇り高くそして美しい。上手くいかず失敗して逃げ出して。それでも自力で運をたぐり寄せる。重要なのは膚の色よりも、血。ルーツに刻まれた精神は何にもゆるがない力となり魂を支える。彼女たちの言葉を聞いていると黒人だとか…そんなことは頭から消えてしまう。当然だ。彼女たちは、ただ、生きようとしているだけだ。どこの誰とも変わらず同じように。104歳のアニーがとてもキュートだった。↓2022/06/07

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