ちくま学芸文庫
ラカン

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  • サイズ 文庫判/ページ数 255p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784480090140
  • NDC分類 146.1
  • Cコード C0111

内容説明

フロイトの精神分析を発展させ、構造主義、ポスト構造主義をはじめ現代思想に絶大な影響を与えた精神分析家ジャック・ラカン。医学を修め、哲学に通じ、フロイトに傾倒して後みずから精神分析を受け、フロイト大義派を立ち上げる。ハンサムでダンディーなカリスマ、無神論者で数多くの女性の恋人。だが、その思想はきわめて難解といわれる。本書では、ラカン思想の成立と展開をビジュアルに解説。もちろん、「抑圧」「対象a」「父‐の‐名」「ファルス」「他者」などの概念も紹介。ブックガイド・年譜も加え、ラカン思想の全貌がこれ一冊でわかりやすく。

目次

精神分析とは何か?
ラカンとは何者だったか?
言語活動は精神分析とどのように関係しているか?
語りえぬものとしての現実界について―ラカンの理論
享楽と現実界、症状、幻想、欲望の関係
対象と主体
4つの語らいについてのラカン理論―話し方と在り方の4通り
精神の病理について、フロイト―ラカンの概念あるいは健康や正常とは何であるのか/ないのか
精神病
女であるとはどういうことか?
時間とトポロジー
精神分析を受けたらどんな善いことがあるの?
レビュー

著者等紹介

ヒル,フィリップ[ヒル,フィリップ][Hill,Philip]
ロンドンで開業の精神分析家。フロイト派分析研究センターに属し、この組織の会員かつ講師として活動

新宮一成[シングウカズシゲ]
1950年、大阪市生まれ。京都大学医学部卒業。精神医学専攻。京都大学大学院人間・環境学研究科教授

村田智子[ムラタサトコ]
1979年、京都生まれ。京都大学文学部国語国文学専修卒業。京都大学大学院人間・環境学研究科共生人間学専攻博士課程(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

袖崎いたる

12
ラカンは学問ではなく世界観だと、ある社会学者と精神科医が言っていた。精神分析というジャンル自体、その揺らぎがある。精神分析は、する側に医学者が有するような対処典範はなく、寧ろされる側の言葉の事典を参照する。主体が言語構造において代表象されているという構えは、人の日常的なクセの内に表れるような言葉の等価や対立の関係にも窺える。主体を負うということが欠落を負うことと等価であり、つまりは主体たりえれば誰しも精神分析の患者たりえるとのこと。これって既視感あるな…と思ったら某ものぐさ精神分析学者の考えに類似してる。2016/03/21

じめる

3
昔よりも分かった。そんでもって分からない。昔は何を分かった気になったんだろう……。現実界の仕組みはなんとなく分かったが、やはり対象αと大文字の他者のあたりは実感がなかなか伴わない。勉強不足。しかしおもしろいなぁ。2015/01/28

ダナヲ

2
NA•N•KA•I☆。意味が…わかりません!ソクラテス、フロイトとか読んでから読むべきだったかな…。噂たがわず投げ出す寸前。いや、脳みそは投げ出してたかも。2012/12/09

たりらりらん

2
ラカンの経歴から基本的な考え方をイラストや図をたくさん用いて、飽きさせずに読ませてくれる。文字の大きさがかえてあったり、吹き出しが使ってあるなどさまざまな工夫がある。学芸文庫なのでおかたい感じかと思ったが、楽しく読み進めることができた。ラカンについてほとんどわからない私でも読むことができたのでおすすめ。実際にエクリを読むのはまだ難しいので、もう少し知識をつけてから挑みたい。巻末の文献リストもありがたい。2011/08/18

その

1
構成が独特で逆に読みづらかったような気もしないでもない。心理学かじってたけど、フロイトユングをよく知らないので、そっち抑えてからの方がいいのかも。2019/05/30

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