中公クラシックス<br> アジア史論

中公クラシックス
アジア史論

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  • サイズ B40判/ページ数 27,3/高さ 18cm
  • 商品コード 9784121600271
  • NDC分類 220.04
  • Cコード C1222

内容説明

世界史的視野に立つ構想と闊達な歴史叙述―宮崎史学の精髄。

目次

世界史序説
中国古代史概論
六朝隋唐の社会
東洋的近世
西アジア史の展望
東洋史の上の日本

著者等紹介

宮崎市定[ミヤザキイチサダ]
1901~95。長野県飯山市に生まれる。京都大学文学部東洋史学科卒。京都大学教授。専攻は中国の社会・経済・制度史。パリ、ハーバード、ハンブルク、ルールの各大学に客員教授として招かれる。1989年、文化功労者に顕彰される
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

coolflat

11
世界史観が広がる。22頁。“中国では、殷代から始まり春秋時代までは大体において都市国家の時代で、春秋の中期には既に領土国家が出現し、戦国時代には領土国家対立の時代で、秦・漢は古代帝国に当たる。青銅器時代は大体において都市国家の時代と一致する。日本には青銅器時代がなかったので、都市国家は成立しなかった”51頁。“都市国家時代には戦争には多くの戦車が用いられる。戦車は中国の春秋時代までは盛んに用いられたが、鉄器時代の戦国に入ると騎馬戦術が流行した。都市国家のない日本には戦車もなく、いきなり騎馬戦闘に突入した”2016/03/01

kincyan

4
宮崎市定は戦争を経験した世代で、アジア史の大家であったようだ。いろいろな中国史や世界史の通史を眺めていると、必ずと言っていいほど参考文献に名前が出てくる学者だ。この本は、彼の解説を、各時代の論文から取り出し、わかりやすく構成したと書いてある。その最初の章の世界史序説(34Pくらいの分量)では、アジア史ではなく、世界史をのべており、世界を東アジア、西アジア、ヨーロッパに分けて、それぞれが連携して、古代、中世、近代と発展していったと論を進めている。2020/03/29

宇六

3
仮に世界史を欧州史、西亜史、東亜史に分けて考えたとき、その時期に差こそあれ、いずれも古代史、中世史、近世史(さらに現代も含む最近世史)に区別することができる。古代は中央集権を指向する時代、中世は矛盾を内包した統一が分裂する時代、近世は停滞の否定に始まる古代の復興と改革の時代である。三地域が類似の発展を遂げつつ、時代区分の転換点が食い違うために地域ごとに固有の歴史が展開するのであるが、相互が及ぼした影響を見落としては世界史の全体的な理解には遠く及ばない。東亜史に止まらない筆者の歴史観を読んでそれを痛感した。2016/10/02

遠藤 a.k.a. Kon

3
宋という中央集権国家の確立をもたらしたものは、灌漑設備建設の必要によるのではなくして、塩の専売による経済的勢力の獲得によるものであったとのこと。2012/07/01

3
世界史というものはまるで人体のようなものだと感じさせられた。各地域の相関関係、口に出すのは簡単だが、ここまでわかりやすく概説してくれる本は稀であろう。世界史というのはある地域の発展を受け、それを伝播し、養分として他地域が発達していく。養分が減った故、その地域は減退しバラバラになっていき、力が再び覚醒したことに及び、また養分を吸収していく。その繰り返し。2009/10/06

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