日本の作家 名表現辞典

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  • サイズ B6判/ページ数 592p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784000803175
  • NDC分類 910.26
  • Cコード C0593

出版社内容情報

「名表現」のしくみが解きあかされる
漱石や鴎外をはじめとする文豪から、村上春樹ら現代作家にいたるまで、さまざまな名文家たちの文章を、「日本語 語感の辞典」の著者がご案内します。みがきぬかれた日本語表現が集結し、もっと名文が読みたくなる、書きたくなる一冊です。
収録作家数は九十九人、作品数は二一八におよび、本と出合うためのガイドとしてもお使いいただけます。


著者からのメッセージ 中村 明
雑誌企画で作家を訪問し、武者小路実篤も井伏鱒二も小林秀雄も大岡昇平も吉行淳之介も肉声や語りが文章とそっくりなのに驚いた。文章に映る人影としての文体を追って半世紀。読み手の心を揺り動かす文学作品の言葉のふるまいを解明しようと試みて九九作家二一八作品に及んだ6年連続講義のエッセンスを名表現の辞典として書き下ろした。文学と語学の架け橋とされる文体論を専攻する身として、先の「日本語語感の辞典」が語学面の集大成だとするなら、本書は、文学面の集大成ということになるのか知らん。これからの落穂拾いも悪くない。

掲載作家一覧(予定)
阿川弘之/芥川龍之介/阿部昭/網野菊/池澤夏樹/石川淳/伊藤整/井上ひさし/井上靖/井伏鱒二/岩本素白/内田百間/宇野浩二/円地文子/遠藤周作/大岡昇平/大岡信/小川国夫/小川洋子/尾崎一雄/小津安二郎/小沼丹/梶井基次郎/川上弘美/川端康成/上林暁/北杜夫/木山捷平/清岡卓行/串田孫一/国木田独歩/久保田万太郎/黒井千次/小池滋/幸田文/小島伸夫/後藤明生/小林秀雄/小宮豊隆/小山清/坂口安吾/佐々木邦/サトウハチロー/佐藤春夫/里見とん/沢村貞子/志賀直哉/島尾敏雄/島崎藤村/庄野潤三/高田保/瀧井孝作/竹西寛子/太宰治/谷崎潤一郎/田宮虎彦/辻邦生/坪田譲二/寺田寅彦/徳田秋声/栃折久美子/富岡多惠子/永井荷風/永井龍男/中勘助/中島敦/中谷宇吉郎/夏目漱石/樋口一葉/平林たい子/福永武彦/福原麟太郎/藤枝静男/藤沢周平/古井由吉/堀辰雄/正宗白鳥/松本清張/丸谷才一/三浦哲郎/三木卓/三島由紀夫/宮本輝/向田邦子/武者小路実篤/村上春樹/室生屑星/森敦/森鴎外/森茉莉/森瑤子/安岡章太郎/柳田国男/山田詠美/山田風太郎/柳美里/横光利一/吉村昭/吉行淳之介

中村明(なかむら・あきら)
1935年9月9日山形県鶴岡市生まれ。国立国語研究所室長・成蹊大学教授を経て早稲田大学名誉教授。主著に「日本語レトリックの体系」「日本語の文体」「日本語 語感の辞典」(岩波書店)、「名文」(筑摩書房)、「小津の魔法つかい」「文体論の展開」(明治書院)など。「三省堂類語新辞典」編集主幹。高校国語教科書(明治書院)統括委員。

内容説明

長年にわたって著者が集めた「名表現」の中から、98作家、212作品を厳選。人名・作品名・キーワード索引付/高校教科書掲載作品を多数紹介。

目次

阿川弘之
芥川龍之介
阿部昭
網野菊
池澤夏樹
石川淳
伊藤整
井上ひさし
井上靖
井伏鱒二〔ほか〕

著者等紹介

中村明[ナカムラアキラ]
1935年9月9日山形県鶴岡市生まれ。国立国語研究所室長、成蹊大学教授を経て母校早稲田大学の教授となり、現在は名誉教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

KAZOO

30
同じ岩波から出ている「日本語 語感の辞典」が結構気に入ってたので、この本も読んでみました。様々な作家の代表的な作品の代表的な個所を取り出して解説を加えています。筆者は高校国語に関連した役職を経験しておりそこからこのような辞典を作り上げたという感じがします。私はこれを読んでみて、現代国語の大学入試対策はこの本と問題集さえやれば十分な気がしました。2014/12/13

ベガ@あやめ

7
最近、こういう本が多い気がする。え、これは名表現なのか?ってのも多かったけど、とりあえず文句なしの大辞典2015/08/21

たけわきさん

3
短編小説を書く参考にしようと思って入手。それぞれの作家の代表作から有名な箇所を抜粋しスポットライトをあてて、表現の意味を深掘りして分析してあります。自分で表現しようとしてもとても到達できない世界に少しでも近づけるよう、参考にしたいと思います。2015/04/25

Kunio Hanaoka

3
中村明の本は昔文章表現や作文法でかなり参考にした記憶がある。この本はというと、少しく表現の選び方が趣向に走りすぎている点が否めないものの、逆に言えば通向けの本としての存在感は大きい。選ばれている作者や作品も、どちらかと言えばオーソドックスなものよりかなりマニア寄りのものだ。『羅生門』の結末のように人口に膾炙した表現も含まれているが、概ねマニア向き。2015/01/28

まつり

1
完読。太宰治や三島由紀夫など、「個人的に苦手な作家」の文章も面白い。中村氏の解説付きだと、こうも印象が違うものか。この辞典を読む以前は名前すら知らなかった「小沼 丹」の文章に思わずホロリ。そして運命の再会。「沢村 貞子」氏の『私の浅草』! これだ~! その昔、家にあって好きだったけど、いつの間にか紛失! 著者名もタイトルも忘れていた本だよこれ! という訳で反射的にアマゾンでポチリ。やったね! と一人でほくほく。帯にあった「本との出会いをプロデュース」というキャッチフレーズ、伊達じゃない! 良本です!2021/04/07

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