内容説明
本書は、私たちが生きる現代社会でのコミュニケーションを考えていこうとするものです。
目次
第1部 コミュニケーションの「仕組み」―どのように成り立っているのか(プロローグ―コミュニケーションとは何か?実践の「日常」と理論の「過剰」;言語のコミュニケーション/身体のコミュニケーション;精神のコミュニケーション/機械のコミュニケーション ほか)
第2部 コミュニケーションの「現在」―どのように変わりつつあるのか(自己完結するコミュニケーション―対人関係の「希薄化」;手段としてのコミュニケーション―自己イメージ操作の多層性;メディア依存するコミュニケーション ほか)
第3部 コミュニケーションの「不思議」―どのようにして「わたし」が生まれるのか(「わたし」をめぐるコミュニケーション―「自分らしさ」のゆくえ;恋愛をめぐるコミュニケーション―「わたし」の実現と消散;「公私」をめぐるコミュニケーション―「わたしの揺らぎ」 ほか)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
もっち
4
研究室の担当教官による「使える教科書」。最初は簡単すぎ?と思ったけど、読んでいくほど面白い。「ハマる」ことに関する分析は「カーニヴァル化」にとても近い。自己放棄的なコミュニケーションほど他人と接続されやすいという点など、とても鋭いと思う。ジョハリの4つの窓を援用しつつ、「理解」の恋愛においては「秘密」を共有し「闇」を求め、「自明」な私を分かちもつことが目的とされるとしている。他方「誘惑」としての恋愛は、「「秘密」を演出するあなた」に惹かれる「謎のわたし」に酔いしれることでなるという指摘など。2016/04/23