導電性樹脂の実際技術 (普及版)

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  • サイズ A5判/ページ数 206p/高さ 22cm
  • 商品コード 9784882310655
  • NDC分類 541.62
  • Cコード C3043

出版社内容情報


  執筆者一覧(執筆順)
 (所属・肩書は1988年当時のものです。)

奥田昌宏  大阪府立大学 工学部
南 忠男   日本蚕毛染色㈱ サンダーロン事業部
三谷雄二  帝人(株) 開発本部
斉藤信夫  大日精化工業(株) 成田事業所
若狭国彦  東亜ペイント(株) 開発本部
金森克彦  横浜ゴム(株) 産業資材第二技術部
大塚一衛  アキレス(株) プロトス工場 生産技術課
小池 測   東芝ケミカル(株) 開発技術部
吉岡 勲   三洋化成工業(株) 第一営業部 繊維製造産業課
古谷勝美  東京電機大学 理工学部
大久保豊  東亜ペイント(株) 東京技術部
持田晃一  (財)生産開発科学研究所 生物部


  構成および内容

【総論編】

第1章 導電現象およびその応用技術           奥田昌宏
1 はじめに
2 電気伝導
3 電気伝導における緩和時間と移動度
4 半導体理論
5 pn接合
6 金属と半導体の接触現象
7 帯電現象
 7.1 有機材料と金属の接触過程
 7.2 分離過程
 7.3 摩擦の効果
8 電磁シールド
 8.1 金属板によるシールド特性
 8.2 金網によるシールド特性
9 超電導現象
10 おわりに

【導電性樹脂編】

第2章 染色加工技術による導電性の付与
    -繊維、フィルムの加工とその応用-      南 忠男
1 はじめに
2 SS-N繊維の製造法
3 アクリロニトリル-硫化銅複合体
4 層間拡散電流(LAMINAR DIFUSION CURENT)
5 SS-N繊維の諸性質
 5.1 比抵抗
 5.2 物性
 5.3 電気的性質
6 表面電気抵抗と摩擦帯電電荷量
 6.1 除電性能の検討
  6.1.1  実験方法
  6.1.2  実験結果
7 SS-N繊維の静電気除去性能
8 制電抵抗(仮称)の考え方
 8.1 制電抵抗測定器(仮称)
 8.2 制電抵抗結果の一例
9 SS-N繊維の放電防止機構
 9.1 SS-N繊維のV-1特性
10 SS-N繊維の制電性
11 静電気対策その応用
 11.1 導電性フィルムの製造
 11.2 導電性複合フィルムの製造 
12 電磁遮蔽について
 12.1 電磁波に関する用途
  12.1.1 電磁波シールド
  12.1.2 SS-N繊維を用いた /4型電磁波吸収体について
13 おわりに

第3章 透明導電膜                       三谷雄二
1 はじめに
2 透明導電膜の種類
 2.1 金属、金属/誘電体・多層膜
 2.2 酸化物半導体膜
 2.3 導電性微粉末分散膜
 2.4 有機高分子膜
3 透明導電性フィルム"T-COAT"の構造と特徴
4 T-COATの特性
 4.1 光学・電気特性
 4.2 耐久性およびスイッチ寿命
 4.3 表面抵抗の直線性
5 T-COATの製品一覧
6 透明導電性フィルムの用途
 6.1 ELパネル
 6.2 透明スイッチ
 6.3 PF-LCD(プラスチックフィルム・LCD)
 6.4 調光ガラス
 6.5 透明フィルム・ヒーター

第4章 導電性プラスチック                 斉藤信夫
1 はじめに
2 プラスチックの導電化
3 導電性フィラー
4 導電性プラスチックの電気特性の評価方法
5 導電性プラスチックの応用例
6 カーボンブラックによるプラスチック導電化技術
7 カーボンファイバー、金属ファイバーによる導電化技術

第5章 導電性塗料                     若狭国彦
1 はじめに
2 導電性塗料の組成
3 導電機構について
4 導電性付与技術
 4.1 つぶゲージ法
 4.2 顕微鏡法
 4.3 光沢法
5 応用例について
 5.1 電磁波シールド塗料
 5.2 面状発熱体
 5.3 PTFR
 5.4 帯電防止塗料

第6章 導電性ゴム                     金森克彦
1 はじめに
2 分散系での導電機構
3 導電ゴムの主要な原料
 3.1 カーボンブラック
 3.2 導電性粉体
 3.3 導電性繊維
 3.4 ポリマー
4 導電ゴムの加工
 4.1 素練り
 4.2 混合
 4.3 塑性加工
 4.4 加硫
5 導電ゴムの性質
 5.1 外力による歪、変形の影響
 5.2 環境条件の影響
 5.3 表面の問題
6 導電ゴムの用途例
 6.1 ゴム接点スイッチ
 6.2 感圧導電ゴムセンサー
 6.3 インターコネクター
 6.4 その他

第7章 面発熱体                       大塚一衛
1 はじめに
 1.1 面発熱体の現状
 1.2 面発熱体の概要
 1.3 面発熱体の歩み
2 カーボン系面状発熱体
3 グラフト化カーボン面発熱体
 3.1 グラフト化カーボン
 3.2 グラフト化カーボン面発熱体の製造方法
 3.3 グラフト化カーボン面発熱体の特徴
4 グラフト化カーボン面発熱体の用途
5 おわりに

第8章 低比重高導電プラスチック            小池 測
1 はじめに
2 導電化方法
3 「エミクリヤ」Sシリーズの特長
 3.1 一般物性
 3.2 電気的特性
 3.3 機械的特性
 3.4 塗装性
4 成形方法
 4.1 成形機
 4.2 材料の乾燥
 4.3 材料供給
 4.4 成形条件
5 実用例
6 おわりに

【帯電防止・電磁シールド編】

第9章 繊維の帯電防止                  吉岡 勲
1 はじめに
2 紡糸、延伸
 2.1 紡糸
  2.1.1  フィラメント
  2.1.2  ステープル
 2.2 延伸
  2.2.1  フィラメント
  2.2.2  ステープル
3 紡績
 3.1 開綿
  3.1.1  混打綿
  3.1.2  ノンラップフィーダー
 3.2 カード
 3.3 練条
 3.4 粗紡
 3.5 精紡
  3.5.1  リング精紡
  3.5.2  空気精紡
 3.6 トウ紡績
  3.6.1  索切
  3.6.2  ドラフト、精紡
4 加工
 4.1 可撚加工
 4.2 インターレース
5 撚糸、合糸
6 巻取り
 6.1 コーニング
 6.2 整経
7 編立て
 7.1 丸編み
 7.2 経編み
8 織布
 8.1 コンベンショナル(シャトル、レピア)エアージェットルーム
 8.2 ウォータージェットルーム
9 精錬、染色、仕上げ
10 繊維の帯電防止の今後の動向
11 おわりに

第10章  エレクトロニクスにおける遮蔽精紡技術        古谷勝美
1 遮蔽の原理
2 静電遮蔽
3 磁気遮蔽
4 電磁雑音と電磁遮蔽

第11章  プラスチックハウジングの電磁遮蔽         大久保豊
1 はじめに
2 電磁波規制の動向
3 電磁波シールドの方法
 3.1 亜鉛溶射
 3.2 導電性塗料
 3.3 無電解メッキ
 3.4 真空蒸着
 3.5 スパッタリング
 3.6 イオンプレーティング
 3.7 導電性プラスチック
4 シールド効果の測定方法
 4.1 タケダ理研法
 4.2 ASTMデュアルチャンバー法
 4.3 ASTMトランスミッションライン法
 4.4 日本における計測施設
5 おわりに

【将来展望編】

第12章  微生物と導電性                    持田晃一
1 はじめに
2 微生物
3 細胞膜の機能
4 膜電位の発生
5 エネルギーの生成
6 膜電位の測定と導電性の利用

第13章  導電性技術の将来展望               奥田昌宏
1 はじめに
2 高導電性有機材料
3 有機太陽電池
4 有機超電導材料
5 おわりに

内容説明

テレビ、電話、コンピューター、ナビゲーターなど情報の分野から車、エアコン、照明、繊維製品の帯電防止、電気毛布など個人の生活を維持する機器、ゲーム、パチンコなどの遊技機器まで、電磁制御機器の製造には総て導電性樹脂が使用されている。本書は導電性樹脂についてその製造から応用までをまとめたものである。

目次

総論編(導電現象およびその応用技術)
導電性樹脂編(染色加工技術による導電性の付与―繊維、フィルムの加工とその応用;透明導電膜 ほか)
帯電防止・電磁シールド編(繊維の帯電防止;エレクトロニクスにおける遮蔽技術 ほか)
将来展望編(微生物と導電性;導電性技術の将来展望)

著者等紹介

赤松清[アカマツキヨシ]
財団法人生産開発科学研究所評議員。学術顧問
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。