出版社内容情報
アンネの症例を詳細に記録・考察し、現象学的解釈を展開、その人間学的根底をさぐる力作。著者は、ビンスワンガーの現存在分析を継承、さらに広い哲学的考察をすすめる。テレンバッハとともに現代ドイツの精神病理学を代表する一人。
目次
1 寡症状性分裂病の精神病理学的・臨床的位置づけ
2 「基礎障碍」への問い
3 現象学について
4 臨床的経験
5 病歴と面接記録
6 精神病理学的・疾病学的考察
7 自然な自明性の喪失に関する精神病理学的問題と人間学的問題
8 現象学的解釈
9 内省的疎外と非内省的疎外
10 総括
著者等紹介
ブランケンブルク,W.[ブランケンブルク,W.][Blankenburg,Wolfgang]
1928年ドイツのブレーメンに生まれる。フライブルク大学の文学部でハイデッガー、シラジ、フィンクらについて哲学を、R.ハイスについて心理学を学ぶ。のち医学部に転じ1955年に医師国家試験に合格、翌年「妄想型分裂病の一例についての現存在分析的研究」を学位論文として提出、学界の注目を浴びた。この論文は現存在分析の古典的業績の一つに数えられている。フライブルク大学、ハイデルベルク大学精神科、ブレーメン市立病院を経て、マールブルク大学名誉教授
木村敏[キムラビン]
1931年生まれ。1955年京都大学医学部卒業。京都大学名誉教授。河合文化教育研究所主任研究員。精神病理学専攻。1981年第3回シーボルト賞(ドイツ連邦共和国)、1985年第1回エグネール賞(スイス、エグネール財団)、2003年第15回和辻哲郎文化賞受賞
岡本進[オカモトススム]
1945年石川県小松市に生まれる。1970年京都大学医学部卒業。現在岡本病院院長
島弘嗣[シマヒロツグ]
1947年生まれ。1973年京都大学医学部卒業(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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やいっち
またの名
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ねるねんこ
枕流だった人