銀行原理と国際通貨システム

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  • サイズ A5判/ページ数 185p/高さ 21cm
  • 商品コード 9784326502257
  • NDC分類 338.97
  • Cコード C3033

出版社内容情報

国際公共財としての国際通貨制度がうまく機能する条件として「信認・流動性・調整」という3つのポイントが注目される。戦後の米ドル本位制の場合、米国の経常赤字について、流動性は生むが信認を損なうというジレンマに直面した。これが通貨原理による流動性ジレンマ論であった。
 本書は、この「通貨原理」と論争を行った、19世紀イギリス学派からケインズ、シュムペーターに至る「銀行原理」の考え方に基づいて、この流動性ジレンマ論の誤りを指摘し、国際通貨システムを統一的・体系的に論じ、銀行原理的な基軸通貨本位利を提唱する。


【目次】
序章 本書の概要

第1部 基本的な思考の枠組
第1章 国際収支表
 1 基本構造
 2 基軸通貨国の「最終的国際収支」定義

第2章 対外貸借対照表
 1 基本構造
 2 第二次世界大戦前イギリスおよびアメリカの「債権国形態」分類

第2部 銀行原理的支店の重要性
第3章 流動性ジレンマ論の問題点(1)理論的考察

第4章 流動性ジレンマ論の問題点(2)歴史的考察


第5章 基軸通貨国の満期変換機能と銀行原理

第6章 基軸通貨国のS-ニョリッジと銀行原理

第7章 ケインズにおける銀行原理の一貫性と変容

第3部 21世紀のための国際通貨制度改革案
第8章 銀行原理的な基軸通貨本位制
 1 理論モデル
 2 政策運営
 3 「1番目の国」としての基軸通貨国の使命

<付論1> 乗数プロセス型信用創造理論の問題点
<付論2> 複数基軸通貨金為替本位制論争のついて

参考文献
あとがき
事項索引
人名索引

内容説明

19世紀イギリス銀行学派からケインズ、シュムペーターに至る「銀行原理」の考え方にもとづいて国際通貨システムを統一的・体系的に論じ、銀行原理的な基軸通貨本位制を提唱する。

目次

第1部 基本的な思考の枠組(国際収支表;対外賃借対照表)
第2部 銀行原理的視点の重要性(流動性ジレンマ論の問題点(理論考察;歴史的考察)
基軸通貨国の満期変換機能と銀行原理
基軸通貨国のシーニョリッジと銀行原理
ケインズにおける銀行原理の一貫性と変容)
第3部 21世紀のための国際通貨制度改革案(銀行原理的な基軸通貨本位制)

著者等紹介

松井均[マツイヒトシ]
1956(昭和31)年、浦和(現、さいたま)市生まれ。1978(昭和53)年、一橋大学経済学部卒業。1985(昭和60)年、同大学院経済学研究科博士課程単位取得満期退学。現在、東京国際大学経済学部教授。専攻は国際金融論・国際マクロ経済学
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