中公文庫<br> 吸血鬼幻想―ドラキュラ王国へ

中公文庫
吸血鬼幻想―ドラキュラ王国へ

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  • サイズ 文庫判/ページ数 238p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784122036451
  • NDC分類 915.6
  • Cコード C1195

内容説明

ドラキュラ伝説の地、トランシルヴァニア。果たして吸血鬼は実在するのか?モデルとなった苛酷な領主と、墓から出てくる吸血ゾンビの面形を求めて、ドラキュラホテルの棺に入り、儀式を行う魔女に会い、恐れを知らぬ旅は続く…。当代きっての超人気伝奇作家が描くユーモア旅行記。

目次

1 幻想のはじまり
2 ドラキュラ城にて
3 串刺し公の生地
4 はじまりの街で
5 波に乗りて魔界より
6 魔女ふたり

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

クナコ

10
初読。ドラキュラ伯爵のモデルとなった実在の人物、ヴラド・ツェペシュゆかりの地を巡る旅行記。有名なブラム・ストーカーの「吸血鬼ドラキュラ」を読む前の景気付けに、などと考えたのが間違いだった。本書はとうに「吸血鬼〜」を読み終えた読者か、吸血鬼ものの映画ファンが読むべきものだった。作家である著者は熱烈な吸血鬼映画好き。当然今回の旅に際し、様々な吸血鬼映画についての知見と思い出を語る。もちろん原作小説も既読とあって、ネタバレが凄まじい。旅行記の方は著者にとって二度目のルーマニア旅行ということもあり淡々としていた。2022/01/25

あくび虫

4
あんまり中身がある本ではないですね。読みやすいけど、何冊か読んだら食傷気味になるタイプかと。私は100ページくらいでそうなりましたが。――正直、なんの本なのかよくわからない。2017/03/04

2
NHKのドキュメンタリーでルーマニアに連れていってもらった菊地秀行先生の旅の記録。「放映ではラストになる予定です」「ここが番組のトップに来ます」「電車で着いたという設定ですから、いかにも旅人って感じで」等々、ドキュメンタリーの撮影舞台裏がいろいろひどい(笑) 菊地先生のルーマニア訪問はこの時が2回目。コントの連続のような軽いタッチながら、共産主義体制崩壊前→崩壊後の違いについての貴重な報告でもあります。怪奇映画のウンチクに交えて日本人に馴染みのない東欧史が要領よく押さえられているのも〇。星4つ。2018/01/18

1
5年ぶりの再読。前に一回読んだのに内容をほとんど覚えていませんでした。自分も年食ったかな……。著者も本分中で年齢のせいで物覚えが悪くなったとぼやいていましたが、なかなかどうして達者な記憶力でして、『吸血鬼ノスフェラトゥ』『魔人ドラキュラ』『吸血鬼ドラキュラ』『血塗られた墓標』……等々の懐かしの怪奇映画を細かい展開まで覚えておいでです。自分もたいてい見たはずですが、覚えてないよ! それにしても菊地先生の文章力は半畳を自分で入れつつも淀みなく、あらためて抜群のリーダビリティだなと実感させられるのであります。2023/02/26

Fumitaka

1
黒埼ちとせのため読み始めたが、さすが菊地秀行先生、旅行エッセイも非常に軽快で、妖艶・流麗な彼の諸作品とはまた違った味がある。史実のヴラド3世にも大まかに触れつつ『吸血鬼ドラキュラ』の舞台を巡り、ブラショヴ(本だと「ブラショフ」だがルーマニア語的には「ヴ」が正しいらしい)、『ドラキュラ』で棺が出港した現ブルガリアの港町ヴァルナにまで赴く。こんなトラブルもあったんですか。俺も本来は歴史より「本物の」妖怪とかに興味がある人間なので、こう見えて史実には必ずしも興味がない、という先生のお言葉には大変共感しました。2020/08/01

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