目次
序章 フランス革命をどう見るか
1 経済史の視点から(アンシャン・レジームの経済過程;絶対主義とブルジョア革命)
2 思想史の視点から(フランス革命の思想的「原型」;百科全書派の市民社会観;ルソーとフランス革命)
3 革命の動態(フランス革命の構図;フランス革命の遺産;ジロンド派とモンターニュ派の対立―日・仏の研究史によせて)
感想・レビュー
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うえ
7
五章はルソーとマラーの架空の論争パンフレットから始まる。内容は両者への批判。「民衆蜂起と革命独裁のアジテーターであったマラーは、ルソーが準備した革命をルソーの意に反しておしすすめ、多数の犠牲者をつくり出すと同時に、彼自身がテロリズムの犠牲者となるほかはなかった…暴力や流血を非難したにもかかわらず、ルソーの思想が現実のなかで生かされ実践されるためには、革命における暴力をさけることができず、それをあくまでさけるためには革命を断念する以外ないとすれば、ルソーはデモクラシーの社会を空想したにすぎないこととなる」2020/06/22