ジオス教材開発研究室企画・編集・制作、ジオス、2005.うちの会社で、「Who’syourboss?(上司は誰ですか?)」と聞かれて、「Mywife.(うちの妻です)」と答えた人がいる。そう言いたくなる気持ちはよくわかります、ハイ。笑っちゃうでしょ。冷静に考えると英語が一切できない私が笑っていい筋合いではないのですけれど、でも、しょうがないじゃない。タイトルに「爆笑!」とついているんだもん。笑わにゃ損々。でもね、よく考えてみると、失敗した事例のひとつひとつに、その人なりに考えた「筋道」みたいなものが見えてきて、それはそれで妙に納得できて面白いんです。日本人が英語を使おうとして失敗した事例であることから、「日本語と英語の言語学的差異」とか「日本語の感覚でとらえた英語」というテーマも、この本は内包しているわけです。まあ、そんな難しい、学問みたいなことは一切意識せずに、無責任に笑って読めばそれでいい本ではあるのですが、でも、読んでいると「ことばって面白いなあ」と思えますよ。ひとつひとつの事例を読んで、大笑いしながら、ふっと「でもこれって」とことばの問題について考えを巡らせてみる。「間違い」というのは思考を展開するための肥料みたいなものです。そういう意味では、この本にはことばの問題について考える肥料がたくさん詰まっています。ことばの問題を考えるということは、つまるところ「自分の暮らしている世界を丁寧に検討する」ことにもつながります。日常に、些細な、けれども心愉しい発見や変化、更新を見出すきっかけになるかもしれません。ことばに関心がある人も、あるいは全然ない人も。本書『爆笑!ありえない英語』を読んで大笑いしながら、ことばの問題について考えてみませんか?94堀内 佑紀(文学部 日本語日本文学科 3年)自慢じゃございませんが、私、英語が全くしゃべれません。中学、高校と、6年間も勉強したのに、カタコトどころか「カタ」すらしゃべれません。外国の方に道を聞かれたときに、道順を説明するだけの英語力がないので、「えーと、オーケー。あー、えー、まあいいや、レッツゴー!」と言って実際に私が目的地までお連れした経験があります。そのせいで待ち合わせ時間に遅れました。笑ってください、遠慮なく!本書『爆笑!ありえない英語』は、英語に関しての「やらかした!」をまとめた本です。留学中であったりとか、外国人の友達が日本に遊びに来ているときとか、色々なシチュエーションで、英語を使おうとして「やっちまった」事例が満載されています。例えば、こんな感じ。優秀賞『爆笑!ありえない英語』
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