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読むという経験をするにも、帆と風の両方が不可欠だと思います。今年度で第5回となる「私のお薦め本コンテスト—MyFavoriteBook—」(龍谷大学図書館主催)は、応募数がやや少なかったものの、よい“風”が吹きました。審査は、三原龍志先生(文学部)、杉村繁一図書館事務部長、そして図書館長の私の3名で行ないました。評価の観点はおもに、その本の魅力がどれほど伝わってくるかということと、どれくらい読みたくなるかということです。今回は大賞1編、優秀賞4編のほか、紀伊國屋書店と丸善雄松堂のご協力を得て特別賞も用意し、応募者の力作を讃えました。受賞されたみなさん、おめでとうございます。参加してくださったみなさん、ありがとうございました。この“風”を多くの人がしっかりと受け取り、お薦めの本を実際に読んでみてくれることを心から期待しています。そして、さらにほかの人にどんどん薦めてください。次に“風”を吹かせるのはあなたです!今回の審査にあたって、私自身、改めて本の海の“広さ”を実感しました。しかし、海には“深さ”もあります。とくに大学図書館の場合、小説やエッセイのようないわゆる読み物ではなく、調査し、学び、研究するために必要な専門性の高い学術情報を提供することを主目的としています。むろん、専門書のみに“深さ”があるわけではありません。しかし、龍谷大学図書館所蔵の多くが専門書であることも事実です。今後は、そうした本の価値や魅力をもみなさんに届けられるような風を吹かせられれば、と思っています。49

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